"episode G"


 

突然ですが問題です。

 

 

これは岡田芽武という漫画家が描いた「聖闘士星矢」のあるキャラです。
さて、このキャラは一体誰でしょう?

 

ウチの弟にこう聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

 

「アンドロメダ瞬?」

 

うん、いい答えだ。

 

こんな、同人誌で屈強な男達の慰み物になりそうな外見のキャラといえば、
確かに瞬以外には考えられないな。

 

でも残念ながら違うんだよね。

 

答えは

 

 

獅子座(レオ)のアイオリア

 

 

そんなの納得できるか、と声を大にして叫んでしまったアナタ。

 

 

君は正しい。

 

 



 

皆さんコンバンワ。

意味もなく構成を侍魂っぽくしてはみたものの、慣れないことはするもんじゃないと改めて思い知ったB.Bです。

でも正味な話、不慣れなことはしない方がいいってつくづく思いますよ。

下手に自分の型やパターンを崩すと、足元が覚束なくなってボロボロにやられちまうってことがよくありますしね。

でも世の中、自分のやり方を堅持しちまったがために泥沼になってしまう事が多いのもまた事実。

 

ねェ、車田正美先生?

 

そんな車田イズムの創始者にして継承者絶無という孤高の御大の名作「聖闘士聖矢」を、

同じくパターン化の泥沼に首までどっぷり浸かった岡田芽武元珍走団で、気に入らないアシスタントは鉄定規でブッ叩くらしい)にリメイクさせるとは、また豪快なことをするもんだな、チャンピオンRED編集部

出来も実に案の定と言うか何というか、村枝賢一の「仮面ライダーSPIRITS」見た後でこれを読むと、
バダンに入った三影英介の心情がよくわかるってモンだ。(悪の根は人の根よ!)

ストーリー考えてねェ、真面目に絵を描いてねェ、何より原作を愛してねェよ、このあんちゃん

俺が岡田芽武に会うことがあったら、ヒトコト言ってやりたいね。

 

鉄定規は連射器であって武器じゃねェ!!(え?)

 

そんなワケで以下、岡田芽武作「聖闘士星矢エピソードG」第二話のレビュー。

第一話はアイオロスが教皇から赤ん坊のアテナを救い出すという、原作にもあった話の焼き直しだったのでパス。

ツッコミ所がないわけではないんだけども、岡田オリジナルの第二話が凄まじすぎて語る気が起きませぬ。

 

まず巻頭カラーで始まる、教皇のモノローグ。

小宇宙(コスモ)と対を成す存在の混沌(カオス)だとか、善の心を持ち悪の行為をする心の砕けた者とか言語明瞭意味不明瞭な単語が並びますが、とりあえず本編とは関係ないので略。

所変わって、いきなり見開きで現れた原子力発電所。

 

1979年3月28日
アメリカ ペンシルベニア州 スリーマイル島

 

のっけからハードブロウかましてくれたぜ岡田さんよ。

あの業界の異端児DECOことデータイーストですら、どっかの原発の爆発事故で生まれた放射性超人チェルノブという、苦しくともどうにかフォロー出来そうな設定だったってのに、そんな気遣いは一切ナシ

で、そのスリーマイル原発で一体何が起こったのかと言うと、テロリストが立てこもって原子炉を破壊しているとか。

炉心の溶融が止まらなかった場合の被害予測は「地球を突き抜けて裏側の中国にまで爆発が達する」と。

 

んちゃ砲でも配備してんのかスリーマイルは?(Dr.スランプ)

 

その対策本部に呼ばれたジョン=ブラックという男。なんでもフリーの辣腕ネゴシエーターらしいです。

一匹狼の凄腕というありがちと言う言葉すら陳腐に感じるような設定はとりあえず置いといて。

その交渉人に、対策本部長はこう言う。

「君の任務は彼をテロリストの所へ送り届けること。これは大統領よりも上の人間からの命令。」

 


 

何故にVIPの危険地への送迎を只の交渉人にさせますか?

そういうのは軍人とかSSの仕事であって、一般のシロートさんにさせちゃならん事と思うんだが。

そもそもセイント最強格の実力があるんだから、付き人なんか必要ないはずでは。

 

とにかくアイロリオリアを連れ立って炉心へ行くことになったジョン=ブラック氏。

そんなネゴシエーターにアイオリアが一つ疑問を投げかける。

「この作戦は危険……軍人じゃないのに何故やる……?」

危ないとわかってんならサンクチュアリ権限で止めさせろよ黄金聖闘士。

そんな何かが根本的に間違った質問にも、懇切丁寧に答えるジョン。

「国家を守ることに興味はないし、やろうとも思わん……
 でもな、俺の頭と口先だけでも、誰かを守ることは出来る……
 国のメンツなんかどうでもいいことだと思わないか?」

うん、言ってることは御立派だよね、それなりに。

でも悲しいかな、送迎係の言う台詞としてはあまりに不釣合いなんだよね。

防護服を着込み、意気揚揚と炉心に乗り込もうと張り切るジョン=ブラック送迎係。

しかしアイオリアは一言「それは要らない。」

 

「会ったばかりのジョン=ブラックをボクは信じることにする。

 だからボクのことも信じてもらえる?それは要らない。

 ボクの事をあなたが守ってくれるなら、ボクもあなたを守ることにする。」

 

防護服着てても完全には放射線を遮断しきれないような危険地帯に、

何も着けずにさあ行きましょう、

ボクは初対面で正体不明だけど大丈夫信じててアンタ。

ってかボク?
ゴールドセイントの中でも屈指の漢臭さを誇ってた、あのアイオリアの一人称がボクですか?

弟の言った通り、コイツ本当はアイオリアでなくて瞬なんじゃねーかって気がしてきました。

やっぱり来てくれたんだね兄さん!(オクレ兄さん)

 

そんなトンデモな言葉を信じたのか、それとも見えない所でアイオリアに脅迫されたのかわかりませんが、結局生身で炉心へと降りてゆく少年とその他一名。

なんでも、アイオリアの体から噴き出している黄金の光が放射線を防いでいるらしいですが、小宇宙ってそんな効果あったっけ?

もし本当にそうだとしたら、
毒の薔薇に囲まれて死にかけた流星拳の彼は何だったんでしょうか。

 

最深部に到着した二人の目の前に現れたのは、防護服を着ていない素手のテロリスト一人。

なんでもこの男が言うには、自分はかつて聖闘士を目指してて、修業のために人を殺しまくってメチャクチャ強くなったが、それをサンクチュアリに咎められてギリシャから追放されちまったんだと。

で、こうやって原子炉を乗っ取って問題起こせば絶対に聖闘士が出張って来るはずだから、そいつをボコボコにして自分が聖闘士に相応しい人間だと証明してやる、だそうで。

そーいやファミコンの飛龍の拳IIIに、
「格闘大会で予選落ちした腹いせに、世界チャンピオンのお前を血祭りにあげてやる!」
と息巻いて襲ってきたザコがいたなぁ。あまり関係ないけども。

とにかくお目当てのセイントが目の前に現れた以上、もはやブラックさんに存在意義はナシ。

以下、その様子をノーカットで転載。

 


ジョン=ブラック抹殺宣言

 


聖闘士(くずれ)の音速の拳が一般人を直撃

 


!?

 


!!?

 

もう一度言いますが、以上ノーカットです。

ジョンさんがアイオリアを庇った様子が全く見られないのは、俺の転載ミスでも貴方の目の錯覚でもありません。

っつーか前後の文脈からして、明らかにテロリストの攻撃対象は彼だったはず。

かばうかばわない以前の問題じゃないか。

 

この後は、アイオリアが激怒して黄金聖衣を身に纏い、そして戦闘開始という、良くも悪くも非常にベタな展開。

ところで、見せ場で謎の(四字)熟語を用いるというのが岡田芽武の黄金パターンなんですが、今回ゴールドクロス装着の際に用いた熟語は、

 

 









 

 

微妙すぎてコメントに困る。

でもこの後、聖闘士くずれに必殺ワザ決めた時のヤツに比べると、「黄金の戦士」の方がよっぽどマシだったことに気付きます。

 

 






 






 

 

突き抜けすぎててコメントに困る。ら、雷光放電?

「雷光」はともかく「放電」って何よ?デンジスパーク?

不敵な仮面は黒マスクとでも言うのか?(暗黒聖闘士)

 

っつーかもはや、こうやってネタにしないと正視できません、このマンガ。

俺がなんとか茶化せるレベルのツッコミ所だけでもこれだけで、後は突っ込むのすら馬鹿馬鹿しいor批判の対象にしかならないシーンがあまりに多い。多過ぎ。

何なんだよ「手ぇ前ぇの名前は聞かねぇ」(アイオリア)とか「なぁめるぅなあ小僧!」(聖闘士くずれ)とか
言語不明瞭意味不明瞭な台詞は。

台詞回しがおかしいし脚本の練りこみも全く出来てないし、キャラの表情はロリばかりのくせに画力が非常に低いし。

こんな文字通りのマなしチなしミなしな作品、久々に見ました。

 

とりあえず岡田芽武は、

車田の御大に土下座して丁重に詫びた上で、

真刈信二と赤名修にネゴシエーターの何たるかを一から教わった後、

第三話以降を山口貴由に代筆してもらえ。
(十歩譲って石山東吉)

 

さもなきゃ時坂夢戯みたいに、同人の世界へ旅立ったまま帰ってくるな。

 

以上。

 

 



そーいや、車田ファンページに「BURNING BLOOD」なんてのがあって、個人的にちょっと紛らわしいのよね。

まーそんなコト言い出したら結局トヨタにまで文句つけなきゃならなくなるから、どーでもええっちゃええんだが。



※時坂夢戯: エロ漫画家。90年代前半、「ドラゴンイレーザー」というファンタジー漫画で局所的にヒットを飛ばしたが、
連載は突如前触れも無く中断されてしまい、作者はそのままエロ&同人に転向してしまった。
時坂夢戯の描く女は例外なくタレ目のロリ顔で爆乳であり、例え二次創作であろうともそれは変わらない。
エヴァ同人で綾波をそのタッチで描いてるのを見た高校時代の俺は、ドラゴンイレーザーの続編を待つのを潔く諦めた。


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