「くにおくん」といえば、ファミコン世代では知らない者はいないほどの人気者。
80年代後半から90年代前半にかけて、その三頭身の愛らしい体で、ドッジボール、サッカー、柔道など、ルール&審判&情け無用の必殺スポーツ大会を繰り広げておりました。
しかし彼のデビュー作は、決してそんなコミカルなものじゃありません。
1986年リリース、アーケード「熱血硬派くにおくん」。
たった三ヶ月という、当時としてもベラボーに短い開発期間を経て発売された当作品ですが、その出来たるや歴史上に燦然とその名を残すほどのモノ。
世界観にハマり過ぎとさえ言える登場キャラ群と、路上のケンカというものを上手く表現したゲームシステムは、見事という形容詞以外につける言葉がありません。
私のレゲー趣味のルーツを辿っていけば、アーケードに関しては最終的にこのゲームに辿りつきます。
もう、小学生の時分にやりこんだやりこんだ。当時の小遣いの半分以上は注ぎ込んでいたのでは。
で、近年またこのゲームをやる機会があったので、その時に改めてまとめた攻略知識を、この場を借りて披露させて頂きたいと思いまして。
そういうわけで、必要としてる方はほとんどいないかもしれませんが、攻略スタートです。
レバー | 八方向に移動 |
---|---|
左ボタン | パンチ(左向き時)、後ろ蹴り(右向き時) |
中央ボタン | ジャンプ |
右ボタン | 後ろ蹴り(左向き時)、パンチ(右向き時) |
左(右)方向に飛び蹴り | ジャンプ中に左(右)ボタン |
---|---|
左(右)にダッシュ | レバーを左(右)に二回入れる |
襟を掴む | 屈み状態の相手に重なる (※1) |
膝蹴り | 襟を掴んで、相手のいる方向の攻撃ボタン (※2) |
背負い投げ | 襟を掴んで、相手とは逆側の攻撃ボタン |
馬乗り | 倒れている相手と重なって、レバー下 (※3) |
マウントパンチ | 馬乗り時、相手の頭の方向の攻撃ボタン (※4) |
羽交い締め | 武器無の敵に背中から重なられる (※5) |
羽交い締めキック | 羽交い締め中に、向いている方向のボタン (※6) |
羽交い締めほどき | 羽交い締め中に、向いている方向と逆のボタン |
※1 | ボス相手の場合、台の設定によっては、体力が2ゲージ以下にならないと掴めないことも。 |
※2 | 膝蹴りは一度に最高4発まで入る。途中で敵が死ねば掴み状態は中断される。 |
※3 | ボス相手の場合、体力2ゲージ以下にならないと馬乗りになっても跳ね飛ばされる。 | ※4 | パンチは敵が死ぬまで何発でも入る。ただし馬乗り中は無敵ではない。 |
※5 | 羽交い締めされている最中は体力が減り続ける。羽交い締めダメージによって死ぬことはない。 |
※6 | ダメージは後ろ蹴りと同等。 |
屈み状態 | ダウン(※1) | |
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雑魚 (武器無) | パンチ3発 後ろ蹴り1発 | パンチ5発 後ろ蹴り2発 飛び蹴り1発 |
雑魚 (武器有) | パンチ2発 後ろ蹴り1発 | パンチ3発 後ろ蹴り2発 飛び蹴り1発 |
ボス (※2) | パンチ4発 後ろ蹴り1発 飛び蹴り1発 | パンチ6発 後ろ蹴り2発 飛び蹴り2発 |
※1 | ダッシュ攻撃を食らわせた場合、ダメージの強弱を問わず一発でダウン また、敵がダッシュしている最中にダメージを食らわせた場合も、一発でダウン。 |
※2 | みすずに限り、ダウンには後ろ蹴り3発or飛び蹴り3発を要する。必要パンチ数は不明。 |
それではここから本格的に攻略をば。
VS番長グループ、IN駅構内。
出てくる敵は、武器無し雑魚×4、武器有り雑魚×2。
プラットホームは右端で切れており、転落するとゲージの残りに関わらず即死。(敵味方問わず)
最初は特に攻略するような事項もないので、代わりに色々なテクニック等を紹介しようかと。
まずこのゲームで一番大事なことは、挟み撃ちに遭わないこと。
正面の相手をボコボコ殴ってたら後ろから木刀で殴られました、なんて事態を避けるためには、
ダッシュや背負い投げ等を使って敵を一方向に集めるか、それでも万一挟まれた場合は、
後方の敵に後ろ蹴りを食らわせ、怯んだところを背後へ逃げて行きましょう。
(ちなみに敵の武器攻撃を食らうと一発でダウン)、
また、これも大事なテクニックですが、一人屈んだ敵を掴むと、残りの敵は動きを止め、一人だけがくにおの背後に回ろうとします。
ですから、敵を一方に固めておいて一人を屈ませて襟を掴み、雑魚一匹が後ろに回る隙に、
膝蹴りを入れられるだけガスガスと決めておきましょう。
そして敵が背後に来たら、背負い投げをかけて、助けに来た仲間ともどもダウン。
その間にさっき投げ飛ばした相手にマウントパンチを2、3発食らわせてやれば、それで一人片付きます。
それを上手く繰り返せば、ビックリするぐらい簡単に片付きます。
ついでにもう一つ。飛び蹴りを食らわせる時は、相手との間合いに注意。
間合いが遠いとしゃがんでかわされ、近いと先に攻撃を食らってしまいます。
(ジャンプ中に攻撃を受けると、ダメージの多寡を問わず一発でダウン)
さて、基本事項の解説は終わったので、今度はボス戦の攻略をば。
電車の傍でふんぞり返って喧嘩の様子を見ていた番長ですが、仲間が残り三人になると、
不甲斐ない舎弟に業を煮やして参戦してきます。
後々のシリーズでくにおの相棒として活躍したりきが、くにおと始めて拳を交えた瞬間です。
ファミコン派の方に「マッハパンチ」といえば、すぐにりきの事を指しているとおわかりになるでしょう。
実はその原点はアーケードにあります。
なんでも公式設定じゃ、その手数の速さから「マッハパンチのりき」の異名を取ってたという話ですが、
確かに恐ろしくパンチが速いです。くにおの倍以上の速さです。
屈まされたら襟を掴んで、「なめんなよこの野郎!」と叫びながら(本当に叫ぶ)、
顔面にパンチを三発ほど入れてくれます。(上の写真)
つまり結局のところ、りきに殴り合いを挑んでは勝てないということです。
ではどうしたらいいか。
簡単なことです。蹴っ飛ばしてやりましょう。
飛び蹴りを食らわせるだけで倒すことは出来ますが、もっと手っ取り早く倒したいという方は、
飛び蹴りを食らわせてから一発パンチを食らわせ、そこを掴んで 膝×3→背負い投げ の必殺コンボ。
(飛び蹴りで一度屈み状態になりますが、その屈み状態はすぐ回復するので、一発殴る必要がある)
程よくゲージが減ったら、マウントパンチでしっかり止めを刺しましょう。
これで一面は終了です。
ちなみにボスを倒した時にまだ雑魚が生きてたら、ボスが死ぬと同時に画面外へ逃げていきます。
まあ、点稼ぎや攻略の面から見ても、雑魚を残してボスと戦うようなことはしないと思いますけど。
続いてVS暴走族、IN埠頭。
出てくる敵は、まずバイク×5。
そしてそれを倒した後で、武器無し雑魚×4、武器有り雑魚×2。
左端が海になっており、そこに落ちると即死。
バイクは一度に二台までフィールド上に現れます。
倒すには飛び蹴りを用います。一発食らわせると即死です。
くにお二人分ほどの距離になった時にジャンプするといいのですが、これは少々タイミングが難しい。
慣れれば簡単に倒せるようになるので、それまでは辛抱して轢かれ続けてください。
ところでこのゲーム、実は「三角飛び」が使えます。
壁に向かってダッシュ飛び蹴りを食らわせると、跳ね返った時にもう一度飛び蹴りが出来るんですよ。
別にダメージが増えるとかそういうメリットがあるわけじゃないですが、ギャラリーに見せるとウケが取れます。
特にバイクに三角飛びを食らわせると、もう絵的にはこの上なくカッコいいので、腕に覚えのある方は試してみるといいでしょう。
バイクの後の攻略法は、基本的に一面と同じです。
一面に比べて、武器アリ雑魚が少々強くなっていたり、フィールドが若干フィールドが狭くなっていたりしていますが、特に気にすることもないでしょう。
ちなみに二面のボスの名前は「しんじ」といいます。
後ろ回し蹴りを使ってきますが、ただそれだけのキャラです。
VSスケバン、IN夜の盛り場。
武器有り雑魚(マスク)×4、武器有り雑魚(セーラー服)×2、リングアウトは無し。
このステージから、武器無し雑魚がいなくなります。
だからといって特に難しくなったわけでもなく、むしろ全員三発でダウンする分、簡単になったとさえ言えます。
このステージにはマスクとセーラー服の二種類の雑魚がいますが、セーラーの方は滅茶苦茶弱いです。
一回ダウンさせただけですぐ死にます。
別に殴って掴んで投げ飛ばさなくても、ダッシュ中にすれ違っただけでもオダブツです。
というわけで、彼女達についてはお好きなように料理しちゃってください。
先に食ってしまうもOK、後に残すもOK。
くにおの右側にいる、戦うためだけにこの世に生まれてきたような容姿のお方が、ボスのみすずです。
先程、ボスを倒すためには飛び蹴りを使って掴んで投げろと書きましたが、みすずにはそれも通用しません。
リーチ、攻撃力、耐久力がどれも抜群に高いため、まともにやりあったら面白いほどボコボコにされます。
そして掴まれたが最後、往復ビンタを六発食らって投げ捨てられ、3ゲージも持っていかれます。
(頭突きならなんとか2ゲージで済む)
そういうわけで、対みすず攻略法を伝授しましょう。
(1)みすずと横軸を合わせつつ、とにかく距離を遠ざける。
(2)画面外へ消えそうになった瞬間、みすずがこちらに向かって猛ダッシュで突っ込んでくる。
(3)そこにバイクの時と同じ要領で飛び蹴りを食らわす。
(4)(1)に戻る。
これだけです。
一般には、ダッシュで距離を取って突っ込んできた所を後ろ蹴り、という戦法を取る方が多いようですが、
個人的には向いている方向に関係なく出せる飛び蹴りをオススメします。
VSヤクザ、IN組事務所。
前半は武器有り雑魚×4、リングアウトは無し。
今までは番長、族、スケバンが相手だったのに、突然スケールアップしてヤクザです。
ヤクザスーツにスキンヘッドにグラサンという、これをヤクザと呼ばずして誰をヤクザと言うのかというほどまさに凶悪そのものの外見をしていますが、攻撃方法はもっと凶悪です。
手にしたドスでざっくりやってくれるんですが、これを食らうと即死です。ダウンじゃありません、死です。
ドスのリーチは長いですが、突くまでに準備動作があるため、一対一じゃまず負けることはありません。
が、何人もに囲まれると攻撃に転ずることすらままならなくなります。
ヤクザを倒すための鉄則は、囲まれないことと、一人一人確実に倒すこと。
遠い間合いから飛び蹴りを出した場合、ジャンプと同時に相手が攻撃動作に入り、
飛び蹴りは入らなかったけど向こうのドスは着地寸前の体にざっくり、ということが有り得るので、
念を入れて飛び蹴りは使わない方が安全です。
ドスを空振りさせ、その隙に背後に回ってボコボコ殴ってあげましょう。
また、ヤクザはダッシュしてこないため、距離をとってからダッシュパンチでダウンさせ、そのままマウントで仕留めるという戦法も有効です。
コツさえ掴めばそんなに難しい相手でもないので、落ち着いて対処すれば初見でも倒せます。
後は、雑魚を全滅させた後、フィールド右端の事務所に入っていくデモがあるため、
戦いが終わったらなるべくそちらに寄っておくべきでしょう。
デモ中でも制限時間は減っていってるので、余計な時間を食ってしまいます。
そのせいで後半パートで時間切れ、ということも有り得ますので、ご注意を。
後半はボス×1、武器有り雑魚×3、リングアウトは無し。
雑魚については前半と同じで特に語ることはないですが、ボスのさぶ、これが厄介です。
横軸がくにおと重なると、懐から銃を抜いてぶっ放してきます。(勿論弾に当たれば即死)
雑魚を先に倒そうと頑張っても、遠くから狙い撃ちにされて上手くいかないということがよくあります。
それでも頑張って雑魚を一人でも二人でも片付けないと、絶対にさぶは倒せません。
もう、根気と運の勝負です。
ここまで来れるような方なら誰でもさぶを倒し得るので、敵を一方に集めつつ、地道に頑張ってください。
経験上、飛び蹴りを完全に封印した方が上手くいくことが多いようです。
さぶを倒したら、晴れて二周目のスタートです。
特に難易度が上がったということもないので、頑張って点を稼ぎましょう。
そういうわけで皆さん、もしゲーセンで見かけることがあったなら、ランキングに放送禁止用語でも入れておきましょう。入れられるものなら。