キャラクター紹介
闇ボクシング編「森山仁の章」
不本意な形とはいえ関東大会の覇者となった森山は、大会後、東大を目指して受験勉強に励んでいた。
しかしそれは、自分を育ててくれた義父への義理立てであり、「天敵」が目の前からいなくなったとはいえ、まだボクシングへの情熱は衰えていなかった。
そして東大に合格が決まった日、森山は家族に自分の気持ちを打ち明けて家を飛び出し、プロボクサーとしての第一歩を踏み出したのである。
「闇ボクシング編」の主役は、B・Bではなく間違いなくこの森山仁である。
それについて詳しいことは解説で述べるので、今回は森山の紹介は短め。
悪しからず。
元バンタム級世界チャンプ。森山仁の実の父親。
若い時はB・Bの父親、高樹源太郎と一緒に鳶職をしていたが、暴漢に襲われていた李麗花を救ったことにより、ボクサーとして栄光への階段を上ってゆく。
しかしそれによって増長し、家族を顧みない生活をした挙句、飲酒運転で轢き逃げを起こし、刑務所に入ることになる。
妻とは服役中に離婚。
出所後は、日雇い労働者、沖仲仕(船の荷下ろし)、バーやキャバレーのバーテン、ヤクザの用心棒など職を転々とした後、浮浪者として各地をさすらっていた。
浮浪者仲間の間では「黒メガネのロク」と呼ばれていた。
そんなある日突然、李麗花に森山の試合に招待され、トレーナーになるよう要請される。
そして数日かけて森山のトレーニングを観察した結果、本人には自分の正体を隠し、要請を引き受けることを決意する。
横浜華僑の大物実業家。
かつて、暴漢から助けられたことをきっかけに、早瀬大と不倫関係に陥っていた。
森山仁がプロデビューしたことを知り、かつての恋人に再び輝きを取り戻させるため、森山のトレーナーとして早瀬大を招聘する。
その為に秘書の小龍を使って、森山の所属していた「亀田ジム」の入っているビルの土地と建物を買収させたり、かつて早瀬大が所属していた「昇龍ジム」を復活させてそこに森山を移籍させたりと、やり方がいかにも金持ちらしい。
それだけ早瀬大に入れこんでいるということか。
早瀬大との間に生まれた、麗羅という16歳の娘がいる。
日本ライト級チャンピオン。
スキンヘッドに濃い顎鬚+口髭という、いかにも武闘派のオヤジといった風貌をしている。
「ダイナマイトフック」と呼ばれる、破壊力のある左フックを得意とする。
世界に通用する器と言われていたが、日本チャンピオンになった時に左目を患ったために、日本タイトルにこだわり続けていた。
既婚なのか未婚なのか、どうもはっきりしない。
「ふぬけるんじゃねェ!!このガキがァ!!
親父がなんだ!!危篤がなんだ!!ここは男同士が戦うリングの上だぞ!!
ここに余計なものを持ちもちこむんじゃねェ!!ここにてめェのドラマなんざ持ちこむんじゃねェ!!
ドラマは…この上で作るんだ!!」
(ACT.130「MAKE UP YOUR DRAMA,HERE」より)