キャラクター紹介
「横須賀」編
この作品の主人公。
横須賀・忌野高校に通う高校二年生、17歳。
バスケットボールではバスケ部員顔負けの動きを見せ、柔道では県下でも名の知れた選手を倒し、トランペットを吹かせれば「帝王」マイルス・ジョーンズを唸らせるなど、多彩な才能を見せる。
14歳の時に米軍の水兵5人と喧嘩になり、それを一人で叩きのめしたことから、横須賀ドブ板界隈では
Burning Blood、略してB・Bというニックネームで呼ばれている。
自分の本当にやりたいことが見つからず、それらの才能を持て余し気味であったが、森山仁に喧嘩で一方的に負けたことにより、本格的にボクシングの道へと足を踏み入れる。
そして孤島での合宿の末に、凄まじい破壊力を誇る必殺パンチ10cmの爆弾を身につけ、森山の出場する関東大会へ臨む。
父・源太郎は鳶職をしている。
元ヤクザらしく、その背中に入っている刺青のせいで、令羽は子供の時に随分いじめられたらしい。
そのおかげで喧嘩には強くなったと、本人談。
バイク事故を起こした時など、殴られるべき時は素直に殴られているようだが、その気になれば「今まで一人にしかかわされたことがない」という父親のハタキを難なくかわせる。
ちなみにそのハタキをかわしたというもう一人の男は、父親の昔の鳶仲間で、後にボクシングの世界チャンプになったとのこと。
その正体は後日明らかに。
ちなみに「令羽」という字は、本来この二つを合わせて一文字なのだが、辞書に載っていないため、便宜的に「令羽」と表記した。
B・Bの天敵。
横浜仲井戸高校の三年生、昭和42年11月7日生まれ。
素行不良という面を除けば、折り紙付きの優等生らしい。
中学の時からボクシングを志していたが、恋人絡みのある事件がきっかけでボクシングに興味を失い、暴走族「狐火」とつるんでいた。
正式なメンバーではなかったようだが。
対抗勢力だった「道化師」を、たった一人で壊滅させたこともある。
狐火のメンバーをぶちのめした令羽と戦ったことにより、ボクシングへの情熱を再燃させることとなる。
令羽が10cmの爆弾を身につけたと知り、それに対抗すべく、足柄山巌林寺の大道法仁に教えを請い、究極の防御法鋼鉄の肉体を手に入れる。
そして森山も、天敵の待つ関東大会へ臨むのであった。
「森山」というのは現在の父親の姓。
実の父親は、不世出の天才ボクサーと呼ばれた元世界チャンプ・早瀬大。
小さい時に離婚し、母に引き取られたらしい。
美香という妹がおり、令羽のトランペットの大ファンだった。
本来なら「宿敵」「ライバル」と表すところを「天敵」とするあたりが、この作品らしいというか何と言うか。
ところで「仁」の読みを"Jin"でなく"Zin"と表記したが、これは劇中でこう表記されているためである。
令羽の同級生で無二の親友。スケベなお調子者。
劇中ではソーリーというあだ名で呼ばれ、本名で呼ばれることはほとんどない。
何故ソーリーなのかは不明。
忌野高校バスケットボール部に所属していたが、令羽がボクシング同好会を作ると、バスケをやめてボクシングを始めた。
元々本格的にバスケをやっていたかというと、どうも怪しいものがある。
ついでに言えば、ボクシングの方もそれほどの腕にはならなかったのだが。
バスケ部時代に練習試合を通じて知り合った、すーちゃんという彼女がいる。
母一人子一人の母子家庭。
令羽の同級生でガールフレンド。
ボクシング同好会が出来てからは、マネージャーとなる。
令羽と正式に付き合っているようだが、まだ一線を越えたことはなく、キスどまり。
一度、ボクシングの練習をサボってホテルまで行ったことはあるが、そこでも結局何もせずじまいだった。
ソーリー曰く「令羽のほっぺたをぶてる唯一の人間」らしいが、令羽がボクシングを始めたことにより、その座から転落することとなった。
父一人子一人の父子家庭の育ち。(母親は小一の時に死んだらしい)
家は開業医で、令羽が森山にやられた時は、松原医院に入院していた。
ジャズバンド「モスグリーン」のメンバー。パートはキーボード。
通称ワカ。
元は暴走族「道化師」のリーダーだったが、森山によって壊滅させられた為、バンドマンに転身した。
令羽を熱心にバンドに勧誘し、ジャズの帝王マイルス・ジョーンズに引き会わせたりもしたが、結局ボクシングに令羽を取られてしまった、ある意味非常に可哀想な人。
逆恨みして狐火のメンバーに追い込みをかけ、拳銃で森山の命を狙ったが、すんでの所で令羽に説得され、最終的には令羽を諦めた。
米軍少佐デビット・J・エドワーズと、何やらキナ臭い関係のようである。
この事件が元で指名手配されてしまった際には、根岸の米軍キャンプの少佐の下へと逃げ込んでいた。
ちなみにマイルス・ジョーンズは、エドワーズ少佐の幼馴染みらしい。
忌野高校の体育教師。
生徒の間ではオットセイという渾名で通っている。
令羽を敵対視していたが、ボクサーとしての素質に惚れこみ、請われてボクシング同好会の顧問となる。
どうも猿島での合宿あたりから、それまで顧問を務めていた柔道部をそっちのけにしてしまった感じがある。
大学時代、アマボクシングの全国大会で準優勝したこともある。
10cmの爆弾を令羽に仕込んだのはこの人。
B・Bという渾名を聞いた時に「Burning Blood...? 熱血か?」という迷言を残している。
アメリカ海軍の軍人。
相当な荒くれ者で、海兵隊の腕利き10人を病院送りにしたこともあるらしい。
元・アイダホ州のアマチュアヘビー級チャンプで、その俊敏な動きから大鹿の異名をとる。
米軍基地に練習にきた令羽に喧嘩を売り、仕上がったばかりの10cmの爆弾でKOされ、その後関東大会が始まるまで、令羽のスパーリングパートナーを務めていた。
イエローだのモンキーだのとあれほど令羽のことを見下していたにも関わらず、負けた直後にすぐさまスパーリングパートナーを買って出るあたり、ある意味相当なお調子者かもしれない。
この時点での階級は不明だが、「眠れる羊たち」編では伍長、「悪魔 VS 闘神」編では軍曹となっていた。
新宿歌舞伎町高校ボクシング部員。
サンプラザ中野の向こうを張って武道館中野という渾名で呼ばれている。
ラーメンマンのような風貌をしているが、れっきとした日本人。
笑えるほど凄いドングリ眼をしており、そのためか普段はサングラスをかけている。
しかし、その風貌からは想像もできないほどのリズム感と身の軽さを持つ。
槍と呼ばれる伸びのあるストレートを武器にし、関東大会準決勝で令羽と激突した。
対戦前に控え室で、
「ヤツは虎だ、やりあえば殺されるかもしれねェ・・・」
と震えていたところをチームメイトに、
「お前は加藤清正だ、お前の槍の一突きで虎をぶち殺せ!」と励まされていた。
説得力はあるが、作品の雰囲気にはちょっとそぐわない台詞か。
川土手高校ボクシング部員。
インターハイのライト級チャンプで、そのパンチの速さから閃光の拳を持つ男という異名を持つ。
かなりのプレイボーイで大物ぶった行動や発言をしてはいるが、森山のリングシューズに剃刀を仕込んだりするあたり、実際はかなりの小心者。
実力の方も、令羽や森山、武道館中野に一歩劣るようである。
関東大会準決勝で森山と当たったが、あまりに卑怯な手口を使って森山を落とし入れたために令羽の逆鱗に触れ、控室で10cmの爆弾の餌食となった。
母親もかなりの強欲のようで、この親にしてこの子あり、といったところか。